アダルトチルドレンの悩みを3ステップで解決その2:認めるって意外と簡単
カウンセリングやセラピーで「認める」というと、「カウンセラーに認めてもらう(承認される)こと」を指すのが殆どです。
ですが「認める」にはもうひとつ、今自分に何が起こっていて、そして自分がどういう状態にあるのか、それを『客観的に正しく知って認める』があります。
こちらの記事で、これは悩み(問題)解決の最も大切なポイントで、傷ついた心を癒したり、不要な思い込みを解くことにも深く関わってくる・・・というお話をしました。

では、なぜ認める(正しく知る)が必要なのか、もう少し深く掘り下げてみるとともに、心理カウンセリングではどのようにしているのかお話していきたいと思います。
この記事の主な内容
例えば、親子関係やパートナーシップを改善するには、親やパートナーはどういう状態でどんなことをしているのか・・・、親やパートナーとの関係性はどうなのか・・・、それによって自分はどんな状態になってしまっているのか・・・
つまり「今の状況」と「自分の今の状態」、つまり『今何が問題なのか?』が分かれば、どこをどうすればいいか分かり楽に改善できますよね。
しかし、私たちは嫌なことほどつい感情的になったり、主観で「こうに違いない」なんて見かたをしてしまいがちですし、自分のことほど分からないものです。
そうなると、それこそ「思い込み」で判断し、解決どころかどんどん状況を悪化させてしまうのがオチです。
かといって、カウンセラーやセラピストに「あなたは今こうでこうなっていて・・・ここをこう変えていきましょう」と言われても、なかなか受け入れ難いもの。
というのも、それがどんなに正しいことでも、今の状況や状態を自分で認め受け入れていないと、人に言われるのは抵抗してしまうからです。
また、どんなに洞察力の優れたカウンセラーでも、あなたが感じているもの、心の奥深くにあるものを正確に言い表すことはできませんし、カウンセラー自身のフィルターがかかって実際とは大きくかけ離れていることもあります。
そうなると、無意識に「違う・・・」と判断して、余計に受け入れなくなってしまうのです。
じゃあ、どうすればいいのか・・・?
その時の状況や今の自分の状態を自分で見ちゃえばいいんです。
見ることができれば、「ああ、そうか!」と納得して楽に認めることができます。
え?そんなことって・・・それが簡単にできるんです。
まあ確かに今の状態をある程度カウンセラーに言ってもらったほうがお互い楽といえば楽なのですが・・・
自分で見て認める方が、今の自分の状態や状況を数百倍いや数千倍深く理解でき、びっくりするくらい「すっと受け入れられる」のです。
というのも、心の中のことは「一旦外に出してみるとよくわかる」からなんです。
しかも、不安や悲しみなどの感情に振り回されたりすることなく安全に、客観的に見ることができるのです。
では、心理カウンセリングで実際にどうやっているかというと、『その時の自分をイメージするだけ』です。
例えば「パートナーとうまくいかない、パートナーに言いたいことが伝わらない」という悩みなら、その時の自分自身を目の前にイメージしてもらいます。
無理に思い出そうとする必要はなく、「もし隣にその時の自分が座っていたら・・・」とイメージしてもらうだけです。
すると、その時自分がどんな表情をして、どんなことを考え、どんなことをしていて、どんな気持ちでいるのか、なぜか「すぐに」分かります。
同時にパートナーに言いたいことが伝わらないのは、自分の言い方が悪いのか、それともパートナーに何か問題があるのかも分かります。
親との関係なら、親のどんな言動にどんな反応をして、どんな状態になってしまっているのかすぐに分かるのです。
こういったことを認めらると「こうしてあげたい、こうした方がいい・・・」と、今までどんなに考えても出なかった答え(方向性)がはっきり見えてきます。
そして、本当の気持ちに共感してあげたり、慰めてあげたり、元気づけてあげたり・・・
もし「こうしなければ」と義務のようになっていたり、無理や我慢をしていたら、『そんなことしなくていいよ、こうすればいいんだよ』と分かるのです。
すると、どんどん気持ちが楽になり、安心し、癒され、行動や考え方もどんどん変わっていくのです。
たとえば、今まで気付かずにいたけど「こんなに自分を責めてしまっていたんだ・・・」とわかれば、自然とやめるようになりますね。
加えてこれは「自分を大切にすること」であり、自己愛が深まりますし、自己肯定感やセルフイメージもアップしていきます。
「不要な思い込み」を解くにも、「実際にあったこと、その時の自分の状態を自分で認める(正しく知る)」ので、無理なく楽に解いていくことができるのです。
実は誰もが潜在意識とつながっており、そして潜在意識は日常のことを全て記憶しています。
また、潜在意識は言葉ではなく「五感や感情、イメージ」を使いますが、心理カウンセリングでの「認める」は、こういった潜在意識の特徴を活かした『催眠療法(解く催眠)』なのです。
そしてこの時、「だからダメ」と決めつけたり、「無理やり変わりましょう」じゃないんです。
もしありのままを認めて、その結果、「このままでもいい」「なにもしなくていい」なら、それでいいんです。
「認める」というのは『何を変えればいいのか、何を変えなくていいのか分かるようになる』ってことで、『認めたから必ず変わらなくちゃいけない』じゃないんです。
例えば、
「こうしなければいけないと無理に変わろうとしていた」 ⇒ 『変わらなくていい』
「変えたいところ(こうなりたい)が分かった」 ⇒ 『そこだけ変えればいい』
ってこと。
自分で見て判断するのですから確実ですよ、早く解決できますよ、ってことです。
うーん・・・でも、なんだか難しそう・・・
そうですね。これだけ聞いて『自分ひとりでやる』のは確かに難しいです。
これはあくまで「心理カウンセリングでやっているセラピーで、カウンセラーがサポートしながら」なんです。
イメージするのはもちろんのこと、癒したり許可を伝えるのも、カウンセラーがしっかりサポートしますので誰にでもできます。
もし自分を見るのはちょっと不安・・・という方でも、安全安心に自分を見つめなおし認めることができますよ。
そして、これが次の「癒す」と「解く」につながっていきます。
ということで「癒す」編もお楽しみに。
本日もブログをお読み頂き
ありがとうございましたm(_._)m
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