「アダルトチルドレンは嘘をつく」って本当?!
アダルトチルドレンの特徴として言われているものの中に『嘘(うそ)をつく』というのがあります。
本来「そういう特徴もある」程度のはずなんですが、最近、「これ変じゃね?」と思うようなものを見かけます。
それは、まず、「アダルトチルドレンは嘘をつく(嘘をつくのがアダルトチルドレン)」とされてしまっていること。
また、アダルトチルドレンの「本音を言わない(言えない)」とか「周りに合わせてしまう」というものまで『嘘をつく』とされてしまっていることです。
これは誤解を招くというより「いき過ぎた表現」だと思います。
さてさて、子供はどういう時に嘘をついてしまうのでしょう?
大抵は「都合の悪いことを隠す」とか「親の気を引きたい(構って欲しい)」ですが、アダルトチルドレンはこれ以外に「毒親から自分を守るための嘘」というのがあります。
例えば、自分の機嫌しだい、何か気に入らないとすぐ怒るような親では、親を怒らせないように(=自分を守るために)嘘をつく、ということです。
しかし、嘘で誤魔化せたとしてもバレたら余計に怒らてしまいますし、多くの場合「言わない」「周りに合わせる」を選択するようになっていきます。
なので、大人になっても嘘をついてしまうのはそれほど多いわけではありません。
アダルトチルドレンは嘘をつくどころか、ある意味「ば〇正直」なくらい真面目で嘘を言えない、誤魔化せない人の方が多いのです。
ですから、『大人になっても嘘をついてしまうアダルトチルドレンがいる』であって、『アダルトチルドレンは嘘をつく』ではないのです。
ちなみに、大人になっても嘘をついてしまうアダルトチルドレンが嘘をやめるには、「もう嘘つかない」と決め、行動を変えていくことです。
嘘はうそ、周りの人に「こういう理由があるから」と理解してもらう、受け入れてもらうのはまず無理です。
例えば、素晴らしいパートナーにめぐり会えたとしても、嘘をつかれたら怒ることもあるでしょうし、何度も続けば、あなたに呆れ、離れていくでしょう。
そうなってからでは遅いのです。
自分ひとりで変えていくのは難しいので、早く専門家の手を借りて改善していきましょう。
もうひとつ、アダルトチルドレンは『言いたいことや本音を言えず、苦しくても我慢してしまう』という特徴があります。
でもって、この「言えない」を『嘘』としてしまうのは大いに問題です。
「本心や言いたいことが言えない」のに、それを『嘘をついている』と言われたらどうでしょう?
ただでさえ生き辛いアダルトチルドレンを余計に苦しめてしまいます。
私も「言えない」がありましたが、それを『嘘をついている』と言われたら、余計に苦しく悲しくなったでしょうし、そういうセラピストやカウンセラーは信用しなかったでしょう。
単に「言えない」のですから、『言えないとだけ言えばいい』と私は思います。
本心を明かさなかったとしても、それは『言わなかった』だけで、別に嘘をついているわけではありません。
本当に嘘をついているのなら、嘘でいいんです。
嘘とは言えないことを「嘘」にして悩んでいる人に罪悪感を抱かせるようなことはカウンセラー(セラピスト)はすべきではないと思うのです。
カウンセリングでも「言えない」はありますが、安易に『嘘をつく』と相談者側の問題にするのではなく、言いやすい環境(雰囲気)を作ってあげたり、言えるようにうまく誘導してあげることがカウンセラー(セラピスト)の役割だと私は思います。
ちなみに、言いたいことや本心を言えなかった時は、『あの時、言えなかった』と言ってみましょう。
それだけでも結構心が軽くなりますよ。
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