「記憶を消したい」心が軽くなる本当の方法
記憶を消すことはできますか?
私のカウンセリングでも、そんなご相談をいただくことがあります。
詳しくお話を伺ってみると、そんな方はたいてい「過去の嫌な出来事を何度も思い出してしまうので、どうにか記憶を消してしまいたい」と思っておられます。
そのお気持ち、本当によく分かります。
もしそれができたら、どんなに楽になることでしょう。
あなたのその気持ち、決しておかしいものではありません。
そこから少しずつ、心を軽くしていく方法を見つけていきましょう。
しかし、記憶を消すことはできません。
どんな方法を使っても、完全に記憶を消すことは不可能なんです。
でも、「じゃあどうすればいいの?」という方のために、ここから先にそのヒントを書いています。
「なんだ、無理なのか・・・」と思わずに、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
「記憶が消える」と聞いて、「記憶喪失」のことを思い浮かべる方が多いと思います。
けれど実際には、これは記憶が“消えている”のではなく、あくまで“思い出せない”状態です。
高齢の方が物忘れするのも同じ。
どちらも時間がたって、ふとしたきっかけで思い出すこともありますね。
では「洗脳」はどうなのでしょう?
たしかに、強い洗脳によって人格が変わるようなこともありますが、これは「記憶を消された」のではなく、「洗脳によって別の強烈な思考やイメージに囚われている」だけ。
洗脳が解ければ大抵元に戻ります。
では「催眠術」ならどうでしょう?」
これも一時的な効果にすぎません。
催眠を使っても、都合よく記憶を消すことはできません。
仮に、記憶を消す方法があったとしても、それはSF映画の中の話。
もしイヤな記憶だけをピンポイントで消せるとしても、同時に大切な記憶まで消えてしまうリスクがあります。
そして一度消した記憶を元に戻すこともできません。
下手をすると「自分って誰だったっけ?」という感覚になりかねません。
極端な話、「あらゆる知識が消えてまっさらな赤ちゃん状態からやり直し」なんてことにもなりかねません。
では、なぜ「過去の嫌な出来事ほどよく思い出してしまう」のでしょうか?
それは、心(無意識、潜在意識)のしくみによるものなんです。
私たちは普段、物事を「過去・現在・未来」と時間の流れで考えます。
でも、心の深い部分(潜在意識)は、時間ではなく「感情の強さ」と「繰り返し」に反応します。
つまり、「辛い」「悲しい」「イヤだ!」などの強い感情が残ったままだと、潜在意識はそれを“重要なこと”と判断してしまうんです。
そして何度も繰り返し思い出していると、ますます重要だと認識されて、どんどん思い出しやすくなります。
これが、イヤな記憶にとらわれる悪循環の正体です。
さらに、「この記憶を消したい!」と思えば思うほど、逆に思い出してしまうという皮肉なループにもハマってしまいます。
たとえば、「この記憶を消したい!」と考えると・・・
潜在意識:「あ、この記憶ですね。どうぞどうぞ!」
なんて、笑えないけれど笑うしかないような反応が、心の奥深く(潜在意識)で起きているのです。
そしてもうひとつ。
「消せない記憶」にばかり意識を向けてしまうと、それが自己催眠のようになってしまいます。
それにばかりに意識が向き、気持ちの切り替えができず、行動する力も湧いてこなくなり、ますます動けなくなってしまいます。
これも、悪循環の一つです。
※ちなみに、こういった心理状態に追い込んで、都合よく人を操作しようとする悪質な団体や人物(カルトやトンデモ)もいますので要注意です。
では、「記憶は消せない」としたら、どうすればいいのでしょうか?
それはまず、「ぐるぐる頭の中で回っている思考のループ」を一旦止めることです。
そして、「今、自分はどんな状態なのか?」「本当の気持ちは?」「本当はどうしたいのか?」など、自分自身を客観的に見てみること。
これは、私のカウンセリングでも行っていることで、いわば「ネガティブな自己催眠を解いていく」ものです。
さらに、「本当の気持ちに気づき、癒す」「いらない思い込みを手放す」といったステップを踏むことで、思考・感情・行動がどんどん良い方向へと変わっていきます。
こうしたアプローチを続けていくと、次第に「過去」よりも『今とこれからの方が大事だ』と思えるようになっていきます。
すると自然と、過去のイヤな出来事に対する気持ちも変わっていきます。
もちろん、記憶そのものが消えるわけではありません。
でも、自然と「もう、思い出さなくていいや」という状態になっていきます。
思い出したとしても、「あんなこともあったな」くらいにしか感じなくなるのです。
どんなカウンセリングでも、いかなるセラピーを使っても「記憶を消すこと」はできません。
でも、『その記憶に振り回されずに済むようになること』は可能です。
たとえば悩んでいる人ほど、過去のことをまるで“今起こっていることのように”話してしまいます。
これは、普段から『過去のことを現在のこととして思い出している』ということ。
無意識のうちに、その時の感情もよみがえらせてしまうので、自分で自分を苦しめてしまいます。
ですので、「あの時は・・・だった」と、過去形で語るだけでも、とても効果があります。
それだけでも、気持ちがふっと軽くなり、記憶を思い出しにくくなっていくんです。
「あの時のこと、なかったことにできたら・・・」
「あんなこと、もう忘れてしまいたい・・・」
記憶を消したくなるほど、つらい思い、わかります。
あなたの記憶は消せなくても、その記憶に縛られずに生きていく方法はあります。
いま悩んでいること、どうかひとりで抱え込まずにご相談ください。
つらい記憶に押しつぶされそうになっているなら、ひとりで抱えこまず、ぜひカウンセリングを頼ってみてください。
心がふっと軽くなり、
「もう過去に振り回されなくていい」
「自分の未来を、幸せを、自分の手で創っている」
そんなあなたに、きっとなれます。
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本日もブログをお読み頂きありがとうございましたm(_._)m
メンタルセラピー成幸の森
受付時間10:00~19:00(完全予約制)、火曜定休
「アダルトチルドレンと催眠の専門家」心理カウンセラー佐藤愛彦
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