[公開]:2023/09/01/[更新]:2023/09/06

感謝すれば許せる?!

感謝すれば許せる?

 

今回は「感謝と許し」についてのお話です。

昨今、感謝が足りない(ありがとうがない)だけでなく、許しが足りない(なぜそんなことに怒る?)という人を時々目にします。

しかし、「感謝」も「許し」も大切ですが、何でもかんでも感謝すればいい許せばいい、ではありません。

アダルトチルドレンのように心に傷を負って生き辛い人には、かえって辛くなってしまうこともあるので注意しましょう。

 

 

メンタルの話で「幸せでないのは感謝が足りないから/許しが足りないから」「とにかく感謝しましょう/許しましょう」というのがありますね。

中には、許しや感謝ががないと魂が汚れるとか・・・って、まぢですかっ?!(笑)

は?え?と思ったのが、「“許せない”のは感謝が足りないから」というもの。

許すかどうかは「感謝の量で決まるもの」なのっ?!

 

まず、「許せない」というのは、誰かにとんでもない迷惑をかけられ、肉体的・精神的に傷つけられた結果そう思うものです。

(嫉妬による「許せない」もありますが、これは自己中なので別)

「許せない」には、その相手への怒りや悲しみ恨みつらみ、いろんな感情が混ざっています。

そういうこともあって、「許す(許せる)」は、その相手が誠心誠意謝罪したり、罰せられるなど、『被害者が納得いく適切な行為が行われた場合』に限られます

 

ただし・・・許すかどうかは別問題です。

心身に悪影響がでるような強い怒りや恨みは心の健康のためにも早く手放した方がいいのは間違いありません。

しかし、毒親やいじめ問題のように「許せないもの」はこの世にいくらでもあるからです。

許しはしないが「気にならなくなる」が最善だったりします。

 

また、「ありがとう(感謝)」は何かいいこと、嬉しいことがあり、それに対する気持ちや行為です。

パートナーや家族に、小さなことにも日々感謝していると、心穏やかになりますし、幸せも増えます。

 

感謝と幸せに関連はありますが、一般的には「感謝が足りないから幸せでない」ではなく、『幸せになるための行動(努力)が足りていないから』です。

その中のひとつに感謝があるのです。

とにかく感謝すれば幸せになる、ではないのです。

 

つまり、「許すこと」と「感謝すること」とは別モノ、根本的に対象が違うものなのです。

確かに感謝の気持ちが多い人の方が何かと寛容です。

ですから、「ちょっと許せない、少しイラつく」くらいの相手なら、日々感謝の気持ちが多いと気にならなくなっていくでしょう。

しかし、「感謝すれば許せるようになる」というものではないのです。

 

このように「感謝」と「許し」の違いがわかれば、「許せないのは感謝が足りないから」はおかしな理論だと気が付きますね。

そして、もしそれが「許せない相手にも感謝を」だとしたら、ますます無理です。

怒りが増して許せなくなったり、嫌な出来事を思い出して辛くなってしまうこともあります。

 

たとえば、いくら感謝の気持ちを持とうとも、毒親のDVや過干渉、いじめなどの理不尽はそうやすやすと許せるものではありません。

こういう時は『無理して許さなくてよい』のです。

 

必要なのは傷ついた心の癒しと距離を置く(離れる)ことです。

「許せない」は怒りだけでなく、悲しみや恐怖心なども絡んでいますから、『癒しが必要』なんです。

こんな状態で感謝しろとか、無理でしょ!?

 

ですから、「許せないのは感謝が足りないから」は、多くの人には当てはまらないのです。

あ、いるいる・・・

何かと人のせい、お前が悪いばかりで感謝なぞどこへやら、の他責タイプの人。。。

 

こういう「他責タイプ」に必要なのは「許しと感謝」です。

些細なことに激怒したり、幸せでないのは社会が悪い政治が悪い会社が悪い親が悪いと「自己中的な許せない」ばかり。

しかも自分は感謝されて当然だが他の人には感謝ゼロ、ですから、許しも感謝も『大いに必要』です。

こういう人はもっと感謝の心を持つことで、いろんなことに気付いたり幸せを見出せるようになるのですが・・・

何の努力も向上もしようとしないし、まずやらないでしょう(というか、結局「お前が謝れ!」になりそう(爆))

 

ちなみに、アダルトチルドレンのような「自責タイプ」の人に必要なのは「感謝」です。

心が傷ついていたり、自分のことでいっぱいいっぱいで、感謝の気持ちが持てない人も少なくありません。

アダルトチルドレンの場合、許しはできている、というか、許さなくていいものまで許してしまっていることが多々あるので、そっちの方が問題だったりします。

 

そして、「感謝」も「許し」も、両方過不足なくできているのが、日常の些細なことにも幸せを見出す「自律タイプ」です。

 

あ、それと、「許せないのは感謝が足りないから」みたいなことを言うのは、大抵“思わせるだけ”のトンデモ・カルト講師です。

ぶっちゃけ、いい人に思われたいのと、結局は「許さない/感謝しないお前が悪い」という影のメッセージを伝えているのです。

 

話がそれましたが、「許せない」も「ありがとう」もあなたの心の中にある気持ち(感情)ですから、ちゃんと認めて大切にしましょう。

また、十分に癒されると自然に感謝できるようになりますから、「許し」や「感謝」で辛くなってしまうような人は『癒し』に目を向けてみてください。

 

許しも感謝も心の健康や幸せな人生のために大切な要素です。

しかし、取り扱いを間違えると、かえって害になることもあります。

ぜひ「幸せになる方」を選んで使ってくださいね。

 

本日もブログをお読み頂き

ありがとうございましたm(_._)m

心理カウンセラー・らぶさん印

 

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