[公開]:2017/12/27/[更新]:2022/09/07

「助けてあげる」ではなく「よかったらどうぞ」

先日の『カンブリア宮殿』では(録画なのでちょっと遅いけど)、『セカンドハーベスト・ジャパン』と代表のチャールズ・マクジルトン氏を紹介されていました。

セカンドハーベスト・ジャパンhttp://www.2hj.org/」は余った食品を困っている人の役に立てる日本初のフードバンク。カンブリア宮殿では、経済ビジネスに関する人(企業)を紹介されるので、最初はおや?と思ったのですが、見ていて納得。とても興味深い内容でした。

 

フードバンクを簡単に言うと、企業から「食べられるけど(企業側の理由で)廃棄してしまう食品」を提供してもらい、それを困っている人に分け与える団体のこと。

本当は食べられるのに捨てられている食べ物を「食品ロス」というそうですが、日本では年間約632万トンもの食品ロスが出ているそうです(なんと勿体ない・・・)。

ちょっとパッケージにミスがあったとかでも、すぐ回収・廃棄になってしまうけど、こういうのって過剰反応じゃないかな?とか思うんですよね。説明して、それでもいいよ、って人には割引して売ればいいのに・・・と、こういうニュース聞くたびに思っていました。

システムや衛生面で難しいものもあると思いますが、こういった食品が有効活用されて食品ロスが減るのは喜ばしいことですね。

 

フードバンクは廃棄を減らし環境や経費にもメリットがあるwinwinwinのシステムであり、恵まれない人を助けるという目的だけではなく、誰もが食べ物にアクセスできる「何かあった時に役立ててもらうセーフティネット」という側面もあるって、なんか(地味だけど)すごいシステムだと思う。

セカンドハーベスト・ジャパンでは、ホームレスの人たちへの食糧支援だけでなく、常設の食料支援所(無制限ではなく、一人カゴ3~4つ分を年に6回まで)の運営や、貧困家庭(年収135万以下)の子供たちへ勉強を教えるボランティア学習塾や福祉施設に食事を提供するなどの活動をされているそうです。

そして、企業から提供してもらう商品は「未開封」「消費期限切れはNG」「転売しない」「万が一事故が起こったら自分たちで原因を徹底的に調べる」などのルールを徹底しているそうです。最初はコストコやハインツの2社だけだったのが今や1400社の協力企業がいるそうですが、こういったところも信用につながっているのでしょうね。

 

こういう姿勢にも感銘を受けましたが、一番「これ重要だな」と思ったのがマクジルトンさんの考え方と行動。

「分け与えるのではなく、必要な人が持っていく」

「対等とは、感謝を求めない事。ありがとうと言ってもらうためにやっているのではない」

「寄付を申し出られても、上から目線を感じたら取引しない」

なんか、シンプルだけど深いなぁ。。。

マクジルトンさんは家が貧乏だったために12才でアルコール依存症とか(高校生の時に克服)、「食べさせる」という行為に違和感を感じ、食べ物をもらう側の気持ちになろうと自らホームレスを経験してきたそうですが、それがこういった考え方につながっているんでしょうね。

 

彼は「可哀想だから」「助けてあげる」といった上から目線的な発想ではなく、「ここには食べ物が余っています。温かい食事があります。よかったらどうぞ」という考え方。そして誰に対しても常に対等。

「助けてあげる」とか「食べさせてあげる」というのは、「哀れみ」からくるものです。番組中でのエピソードで、それは必ずしも相手を喜ばせることではなく、時には嫌な気持ちを起こさせたり、自己満足のために利用されていると思われることもあるそうです。確かにそうだと思う。

たまたま「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」を読んでいるのですが、「哀れみ」についてこんな記述がありました。

相手を哀れむと、相手が苦しんでいるのを気の毒には思っても、相手の持っている強さに気づくことができず、相手の苦しみを自分の身に置き換えて想像することができません。

 

ボランティアに関わっている人って皆素晴らしいと思うし、たとえ偽善でもやらないよりやった方がいい。でも時たま、なんかモヤっとする人たちもいるのもまた事実。そのモヤっとした部分の答えがはっきりわかった気がします。

ボランティアなどの支援って「してあげる」じゃなくて、単に「する」だけなんだと思う。ホンモノニセモノがあるわけじゃなけど、もしそう分けられるならホンモノなんじゃないかな。

 

なんか、心理カウンセリングとかセラピーもなんか一緒だと思う。カウンセラー(セラピスト)側から「してあげる」「助けてあげる」じゃなく、「こういういいカウンセリング(セラピー)があります。よかったらどうぞ」ってのが、やっぱ対等でいいんじゃないかな?とか思いますよ。


とういうわけで、こういう活動はどんどん応援したくなります(まずはブログで応援)。

 

 

本日もブログをお読み頂きありがとうございましたm(_._)m心理カウンセラー・らぶさん印

 

「助けてあげる」ではなく「よかったらどうぞ」

 

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