トラウマとPTSDについて
心理カウンセリングのメンタルセラピー成幸の森。
「催眠と潜在意識の専門家」札幌の心理カウンセラー「らぶさん☆」こと佐藤愛彦です。こんにちは。
本日は『トラウマとPTSDについて』。基礎知識として知っておくといいかも。
震災以後、その影響からか、トラウマでしょうか?PTSDでしょうか?といったお問合せを頂くことが増えました。最近、どうやらその影響だけではないな、と感じています。
というのも、「トラウマ」を連発して「なんでもかんでも“トラウマ”にしてしまう」、もしくは「トラウマを探る」が目的になっていて、本来の目的である「日常生活を楽にする、幸せな人生を作る(=問題を解決する)」が二の次三の次になっているカウンセラーやセラピストが増えてきている影響もあるようです。
もちろん、それでも改善(解決)すればいいのですが、問合せや相談者さんの話を総合すると、そうではないようです。全然改善しないはもちろん(見当違いのことをしている)、お花畑になってしまった(依存、もしくは地に足がついていない)、異常なハイテンション状態が続く・・・なんていうのも少なからずあるようです。
中には「不安をあおって無理にでもセッションや講座を受けさせようとする」という話も聞いたことがあります。これらは安易に「トラウマ」を連発するカウンセラーやセラピストにこういう傾向が強いようです。よいカウンセラーやセラピストやセラピストを選ぶためにも、「トラウマ」「PTSD」とは何か?をきちんと知っておくことも必要です。ということで簡単(?)に解説しますね。
さらっと言うと、トラウマもPTSDも「過去の体験(記憶)のうち、それが原因で心身に不調が発生し、日常生活に悪い影響を及ぼすもの」。その違いは「トラウマ」<「PTSD」のように、「PTSDの方がより重大な影響を及ぼす」と考えて頂ければ良いかと思います。
では、それぞれの違いを説明しますね。
トラウマ
ごく簡単に言うと「大きなショックを伴う出来事による「心の傷」」のことです。アメリカ精神医学会によって出版されている精神障害の診断と統計マニュアル「DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」によれば、次の二つの定義を満たすものがトラウマとされています(そのままでは難しいので要約)。
(1)生死にかかわるような危険な出来事に1度以上直面(体験もしくは目撃)した
(2)恐怖、絶望感、無力感などの強い感情を伴っている
ですから、誰にでもあるようなちょっとした「心のクセ」「思い込み」「ブロック」「前提」「心のブレーキ」程度では本来トラウマとは言わないのです。ワタクシの見解としては、トラウマ≒本当の意味のメンタルブロックなのだと解釈しています。
ただ、(2)に関しては次のようなもの
肉親・友人との死別
離婚・失恋、ペットの喪失
学校・職場のいじめ、リストラ
家庭環境(親の強制や人格否定など)
もあります。
これらのうち、強い感情が作用しての影響があれば「トラウマ」と言って良いかと思います。
PTSD
「 Post Traumatic Stress Disorder」の略で、『心的外傷後ストレス障害』といいます。これも【トラウマ】なのですが、特にひどい症状のことを意味します(通常は医師の診断によるものです)。
【トラウマ】によって引き起こされ、このような症状が見られます。
□うつ(鬱)症状
□対人恐怖や極度の緊張
□激怒など感情をコントロールできない
□パニック障害
□極度の疲労・睡眠障害
□婦人科系免疫系障害
□過食・拒食
□共依存(恋人・夫婦、親子)
□アルコール・薬物など各種依存
□自傷行為
□不登校・引きこもり
今のところPTSDは「戦争・天災・虐待・犯罪・大きな事故」など、重大なトラウマによる後遺症と解釈されています。
トラウマと心理カウンセリング
「トラウマかどうか?」「PTSDかどうか?」ばかり気にしていると、なかなか解決に至りません。心でも身体でも「今何が問題なのか?」「それをどうやったら解決できるのか?」そこに着目することが解決の近道になります。
そして、PTSDよりトラウマの方が身近に起こりやすいものです。トラウマは心理的に強いストレスを伴い、心身に悪影響を及ぼします。時に自分を守るため、その記憶ごと心の奥底に封印してしまうこともあります。しかし、そのストレスとなる出来事(もしくは関係)が終わってしばらくすると、無意識的にその感情を思い出し、辛くなってしまうことがあります。
かなりざっくりした言い方ですが、いわゆる心理カウンセリングは、ほぼこの「トラウマ」の解消が目的です。単に過去の問題を解決するだけでなく、望むべく幸せな未来も作っていく効果もあります。
トラウマになってしまうと、無意識的に【本当の気持ち】を抑え込み、表面的には「別の感情」を出して(すり替えて)しまうことがあります。こういう場合、「表面的な感情の解放」だけでは“一時的にすっきり” するだけです。
そのように下手にいじくり回すと悩みや問題が改善しないだけでなく、かえって悪化することがありますので注意が必要です。また、ひどくなると感情が麻痺してしまうこともあります。こうなると改善には相当の時間がかかります。
ですから、カウンセリングやセラピーは、きちんと感情面からの心のケアが出来るカウンセラーやセラピストを選ぶことです。
ちなみに、ワタクシの心理カウンセリング個人セッションでは、催眠療法、インナーチャイルド、NLP、ゲシュタルト療法といった心理療法をいくつか組み合わせ、本当の気持ちに気付いてもらったりそれを解放したりして、早期改善・解決をはかっています。
トラウマやPTSDは何か?ということをきちんと理解して、それらの改善が必要な時にはしっかりとした技術があり信頼できるカウンセラーやセラピストをお選びください。
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