「天中殺」よりもっと悪い時がある！？

「天中殺」とか「大殺界」とか・・・『最悪の日決定！』みたいなものがある占いがあります。天中殺は四柱推命では「空亡」と呼ばれます。しかし、これはある意味「手抜き」で、そしてそれを気にしすぎるのは占いに踊らされているようなものです。

実は空亡（天中殺）だからといって必ずしも悪いわけではありません。確かに空亡は「福を下げる」意味があるのですが、同時に、もともと良くない時期であれば「凶意を下げる（悪いことが起こりにくくなる）」意味もあります。

つまり、『吉凶をなくしてしまう作用をする（中和する？）』のが空亡（天中殺）の本来の意味です。

また、「支合」というものもありますが、こちらは吉も凶も強めてしまいます。同じく「冲」は不和や災厄のサインで、ある意味こっちの方が怖いです。しかし、「冲」だから最悪か？というとそうでもありません。『全てが最悪～・・・』ってことじゃないんです。もともと良い時期なら、福が下がる、ということ。もちろん、悪い時期に冲が重なったりすれば要注意です。

つまりですね、単純に空亡だから天中殺だから『必ず悪いことが起こる』ではないのです。

例えば年運で、もともとどんな年まわりなのか、それによって変わってきます。「その組み合わせで凶意が変わる」ということです。「本当に悪い時期は数十年に1度・・・」なんて人もいます。また、凶星を持っている人は空亡が回ってくる時期の方が発展したりします（本当です）。

じゃあ、何で空亡だ天中殺だと騒ぐのか？

ひとつには「エンタメ化している」からです。「天中殺は福を下げ、凶を減らします」と言うより、『天中殺は最悪だから絶対気を付けて！』と言う方がキャッチ―でインパクトがあり、分かりやすいのです。人間、どういうわけか「悪い」というものに反応してしまいます。ウケ（？）がいいのです。

もうひとつはそうやって単純化することで「占う方が楽だから」です。現にいいとこ空亡（天中殺）くらいで、支合や冲を無視されることも少なくありません。手抜きかっ（笑）

ただし、それでは「人生をよりよくするために役立てる」という占いの本質からはどんどん遠くなっていきます。ぶっちゃけ、天中殺だ空亡だと大騒ぎするなら、朝のニュース番組のおまけの「今日の星占い」で十分です。

あ、ちなみに「ダブル空亡って最悪なんでしょ？」って言われたことありますが、空亡は重なると消滅します。（吉凶が薄くなる⇒さらに薄くなる、完全中和って感じでしょうか）

私の四柱推命では、こうったところをきちんと加味して運勢を出しています。それは「占いを人生をよりよくするために役立てて欲しい」からです。

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天中殺よりもっと悪い時がある