本当は使えない!?誤解される!?アドラー心理学「嫌われる勇気」

 

アドラー心理学の「嫌われる勇気」といえば、同名のTVドラマが放送されたりして、読んだことはなくともタイトルは知っている方は多いでしょう。

この本は少し前に読んでみたのですが、ぶっちゃけ「得るもの少なく、疑問点も多いので参考にならなかった」です。あと、「心理学」と思われがちですが『自己啓発本』なんですよね・・・

「自己啓発」やってはいけない!?

 

その内容ですが、「哲学者とそれを論破しようとする青年の対話によってアドラーの思想を解説していく」、というものです。読みやすい、といえば読みやすいですが、内容的になにかしっくりきません。

いくつか理由はあるのですが、まず、ヒステリックじみた青年の極端な質問に対しても哲人がスパッと回答するのですが、論点をすり替えて都合のいい返しをしたり、二人の問答形式がかみあっていない場合が結構見うけられるからです。

 

はて、問答形式といえば・・・そうそう「神との対話」がありましたね。なんか「神との対話」を意識して書かれているような・・・(笑) 「神との対話」の方が理路整然として分かりやすかったのですが、「嫌われる勇気」は(良いか悪いかは別として)話のインパクトはあるものの展開が強引で、極端な話が多い気がします。

例えば「他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけない。」というあたりは、結構モヤっ。しかも、あれだけ反発していた青年が、哲人に説得されて最後にはすんなり納得。この対話で何年もの悩みが一気に解決。ええぇ~?

ああ、なるほどね、こりゃ「教祖と信者のハナシ(信者化させるハナシ)」だわ。そう考えると納得。

 

ちなみに「アドラーの思想を自らのものとして実践していくのは、そう容易なことではない」そうです。その上「この生き方を実践するには今まで生きてきた年齢の半分の時間がかかる(20歳なら10年、40歳なら20年ということらしい)」ってことは非現実的で役に立たないのでは?

若いうちならそれほどでも・・・ってことはやっぱ信者化させるから、なのか???

 

タイトルの「嫌われる勇気」ってのも違和感アリ。「(必要以上に)人目を気にする必要はない」ならわかるんだけど、あえて「嫌われる勇気」って必要なんだろうか。嫌われる=周囲のひんしゅくを買うようなことして、知らん振りを決め込むようなことが勇気?いやいや、それってただの「自己中」なんじゃない?人付き合いの基本がなんか間違っとるとおもうが!

 

その他、「トラウマなんてものはない」「全て自分でしたこと」「逃避のために人は自ら病気になる」なども、かなり気になりました。自分の疾患や挫折は「自分自身が逃げるため、都合がいいためにそうしている」という考えだそうです。びっくり。

1万歩くらい譲って、挫折はそうだとしても、疾患(病気)が自ら選んで、しかも逃避のためだなんて、あまりに強引すぎるでしょ。逃避すると病気になる?ならない人の方が多いと思うけど・・・逆に前途洋々前向きに人生歩んでいる人は病気にならないはずですが、こういう人でも病気になることもありますよね。すごい矛盾。

 

何よりも一番解せないのは「トラウマがない」というところ。本当か?!

東日本大震災や熊本地震でPTSD発症した人は全て「言い訳」?「気のせい」???んなアホな。子供の頃に虐待(性的虐待)を受けた人が、大人になっても苦しむのも「言い訳」だとでも?そもそも、ちょこっと考え方変えたくらいでトラウマなんか消せませんがな(だから心理療法が発達したのです)。

確かにいると思うよ。本当はそうではないのに「トラウマを言い訳にする」人。しかし、それを指して言うのであれば、まず最初にきちんとその定義をはっきりさせておくべきではないでしょうか(でも、単純にトラウマがない、とだけ言っている気もする・・・)。

 

過去の体験が原因でパニックになったり極度に緊張するなどの影響が出るものがトラウマと言われているけど、価値観や習慣もそういった影響が強いか弱いかの違いでしかありません。「トラウマがない」ということは、価値観もなければ経験から学習することもない、つまり『過去の出来事の影響を一切受けない』ということにもなります。

いやいや、それは無理があるでしょ。それとも「トラウマだけ」なくて、他の過去の体験の影響はあると?もしそうだとしたら、すっげー都合のいい(というより無茶苦茶な)解釈ではないでしょうか。

 

まあ、かなり酷評レビューとなりましたが、〇のポイントもあります。

たとえば「われわれは、他者の期待を満たすために生きているのではない」「人生は自分で切り開ける」「性格は今からでも変えられる」「幸福は自分で掴める」など、これは良い!と思える部分もありあます。ですが、心理カウンセラーとしては当たり前といえば当たり前なところでもあります。

とはいうものの、全体的に考えが偏っていて、極端・極論と言わざるをえない部分も多々あり、トータルでみると良いとはいいがたい内容ですので、個人的にはおススメしません。

 

ググってみると、アドラーの原著にはトラウマを否定するようなことは書いてないという説もありました。それが本当なら、著者が脚色して書き換えている、ということなります。さらに日本アドラー心理学会顧問・岸見一郎氏のコラムがあったのですが、「アドラー心理学は誤解されやすい」とありました。誤解されているのではなく「誤解を招くような表現をしない」が先じゃないでしょうか。

 

なんかね~、下手すると過去いじめとか虐待を行ってた人の自己正当化のためのものになりかねない気もします。身勝手や自己中心的なことをやめたくない、それを肯定して欲しい、って方にはいいのかも。

売れているから「良い本」みたいな評価をしてしまう人もかなりいるのではないでしょうか。そうだとしたら、ちょっと怖いです。(売れているいないに関わらず)先入観なしに読んでみると、評価も変わってきますので、そこは注意してみてください。

 

本日もブログをお読み頂きありがとうございましたm(_._)m心理カウンセラー・らぶさん印

 

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