[公開]:2014/12/18/[更新]:2020/01/13

共依存は夫婦だけでなく親子にも潜む:共依存克服のために

恋愛・結婚でも結構問題となるのが「共依存」です。共依存というと「ダメ夫との関係」を思い浮かべるかもしれませんが、実は恋愛(彼)や親子関係でも共依存はあります。

共依存は一見「害の関係」に見えますが、実は「お互いの利になる関係」でもあります。しかしお互いが不幸になってしまう依存で、離れたくても離れられません。さらに親子関係の場合、恋愛・結婚にも大きく影響します。

そして、ひとたび共依存関係になってしまうと、なかなか共依存から抜け出すのは難しいので注意が必要です。

 

夫婦でも親子でも恋愛でも「相互依存関係」にあります。そして「共依存」というのは、「害のある関係」ですが、実は「お互いの利になる関係」なんです。

どういうこっちゃ?って気がしますよね・・・

 

共依存というのは、健全でない「強い依存状態」、つまり「依存と自立のバランスを崩している関係」です。共依存も依存ですから、夫婦や親子(特に母子)・恋愛など、親密な関係で起こります。

それはそれで「お互いが幸せ」であれば何も問題ありません。しかし、実際、共依存はそうはいきません。

 

お互いが不幸になってしまう依存関係』であり、さらに『離れられない関係』なのです。

 

健全な人間関係では、「○○して欲しい」ばかりでは嫌がられますね(=依存と自立のバランス)。共依存の場合、どちらか(もしくはお互いに)が「必要以上に○○してあげる(&それによる見返りをちょうだい)」で成り立ちます。

片方は「○○して欲しい」、もう一方は「○○してあげる」。互いに心地いい(メリットがある)のでお互いにやめようとしないのです。

 

 夫婦間(恋愛でも)の共依存でよくあるのが、夫(彼)の浮気・ギャンブル・DV、ヒモ状態から「一切家事をしない」まで、『ダメ夫(ダメ彼)になんだかんだ愚痴を言いながら、全く離れようとしない妻(彼女)』です。

共通するのは「文句言いつつも世話を焼き、離れない」ということ。

 

え?早く離婚しなさいよ、別れなさいよ・・・と誰もが思うのになかなか離婚しないし別れません。下手すると逆ギレです。

何故かというと、離れることは『(ダメ夫を献身的に支えている)こんなに素敵な私を否定』することだから。ナニゲに最上級のアイデンティティになっていて手放したくないのです。

でも害ありありで、イライラするわ、苦労するわ、ぐちぐち言うわ・・・です。「なんなの?、この矛盾わ(・・;)!?」と思うでしょうが、これが共依存の特徴なのです。

 

ダメ夫(ダメンズ)にとっては、なんだかんだ言われつつも、世話を焼き面倒をみてくれるので楽~( ̄▽ ̄;)。。。どんなにケンカしようとも、そういう意味では居心地がいいわけです(離れたら自分でなんとかしなければならないので嫌)。

そして、ついつい世話を焼いてしまう妻(彼女)はというと、ダメ夫(ダメンズ)の世話を焼くことで「自分は役に立っている」という充足感を得るのです。←これが「なんて素敵なアテクシ」。

 

いずれにせよ、ダメ夫に対する拒否感よりも「役に立っている満足感」の方が上回っているのです。そして『「してあげる」を満足させてくれる相手への依存』なのです。

なので「うちのダメ夫が・・・」と愚痴を言っても、ウラを返せば「こんな私って、すごいでしょ?素敵でしょ?褒めて褒めて!」だったりします。

もしくは「見捨てられる」ことが不安で余計に世話を焼いてしまい、共依存関係になっている場合もあります(これは間違いなく子供時代の親子関係から来ています=アダルトチルドレン)

だから結局、トータルの関係性としてはプラスになり(というか本人はプラスだと思っているだけ)、どんなダメ夫・ダメンズでも離れようとしないのです。ちなみに毒親から離れられない、自立できない子供の世話を焼きすぎるのも同じ構図によるものです。

 

 共依存は通常、どちらかが問題を抱えていて分かりやすいものです。しかし、一見良い関係に見えることがある共依存もあります。それは、例えば「子が成人しても仲の良すぎる親子関係」のように、本来距離が出来る関係性なのに仲が良すぎる場合です。

この場合、『親は子の世話や干渉、共に行動することで依存し子はそれが楽なので依存』します。つまり、お互いの利益になります。しかし、『親は子を自立させず、子は親から自立できない』ということに気が付きません。

それどころか、お互いそれが楽なので、子離れ親離れを望まなくなってしまうのです。

 

そして、その「子」の方に大きな問題が出ます。とかく新しい人間関係が作れず、恋愛・結婚がうまくいかなくなりますし、さらに就職や転勤、他の人間関係などの不安となって現れます。

その原因は親子間の共依存なのですが、そこには目をむけず、関係性を見直そうとしません。

いくら恋愛結婚や仕事、人間関係の不安を改善しようとしても、不安のもとがそこではないので、堂々巡り・・・なにをやっても改善できなくなることもあります。※これは夫婦関係でも起こります。

 

 

共依存は「依存と自立のバランスの崩れ」ですが、一度そこにハマってしまうと、そのバランスを取り戻すのが非常に難しくなります。カウンセリングでは

「共依存」は改善が難しい(時間がかかる)もののひとつとして挙げられます。

大抵「お互い」というより、自分自身の依存こそ改善しなければならない課題なのですが、そこには全く目を向けません。なんとか相手を変えようとして「変わってくれない」ことで傷ついたり悩んだりします。

無意識的な肯定感・充足感があるため、自発的に問題を改善しようとしないのです。

たとえそこを指摘されても、これまた無意識的に「何故この関係・状態を変えなくてはいけないの?」となり、場合によっては怒り出すこともあります(汗)

 

しかし、実際には二人の関係性は害ばかり。

そこに目を向ければ「離れたい・・・」けど、本心は「離れたくない・・・」。結局「都合よく別れたい」とか『行動は一切変えたくないけど、不安(嫌な感情)だけ消して欲しい』というような無理な相談をカウンセラーに持ちかけてしまうのです。

 

もし、共依存を克服したいなら、解決策はただ一つ。

ます、『本人が二人の関係が害になっていることにしっかり目を向ること。二人の関係性に問題であることをしっかり認識し、心からそれを変えようと肚に決めること』。そして、実際に関係性を変えていくことです。

共依存の場合、自分が変われば確実に相手も変わります。ケンカや不和はどんどん減っていきます。

 

また、親子であろうと夫婦であろうと友人や職場の人との関係であろうと、依存と自立のバランスが取れている人(自律タイプ)は良い関係を作れるものです。

こういう人は、たとえ依存傾向にある人と付き合うことになっても、しばらくすると「相手の方が良い方に変わってくる」ことの方が多いのです。ですから、共依存になる前に、しっかりと「依存と自立のバランス」を取ることも大切なのです。

共依存は結果的に「百害あって一利なし」になります。本当に幸せな恋愛・結婚(夫婦関係)を作りたいなら、共依存関係を1日も早く改善することです。

 

共依存は夫婦だけでなく親子にも

 

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